スティーブン孝成

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行政不服審査法

申立人について補佐が必要とされることがあるので、審査庁は、申立人から口頭意見陳述において補佐人を同行したい旨の申し出があった場合には、これを許可することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

審査請求の審理は、書面によるのが原則であるが、審査請求人又は参加人は、申立てをすれば、口頭で意見を述べる機会が貰える(行政不服審査法第31条1項)。
そして、この場合に、申立人は、審理員の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる(行政不服審査法第31条3項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行政不服審査制度は「行政の適正な運営を確保する」ことを目的としているので、不服申立ての結果によって行政運営上の影響を受ける可能性のある関係行政機関には、当該手続への参加を申し立てることが認められているか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

行政不服審査法では、国民側の利害関係がある者については、参加人として審査請求に参加することを認めているが(行政不服審査法第13条)、関係行政機関の参加については認めていない。

 

 

 

 

行政事件訴訟法では、関係行政庁が訴訟参加できる制度がある(行政事件訴訟法第23条)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憲法による法定手続の保障の趣旨は、行政上の不服申立ての手続にも及ぶので、その手続においても、口頭弁論主義が原則とされているか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 

行政不服審査法第19条は「審査請求は、他の法律(条例に基づく処分については、条例)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、政令で定めるところにより、審査請求書を提出してしなければならない。」としている。
したがって、

 

 

 

行政不服申立ては、書面審理主義が原則であって、口頭弁論主義は補足的に用いられているに過ぎない。

 

 

 

 


また、本肢前半の「憲法による法定手続の保障の趣旨は、行政上の不服申立ての手続にも及ぶ」という点は、下記判例の見解によって一定の範囲でその保証の趣旨が及びうるが、「及ぶ」とまで言い切るのはやや言い過ぎ感があろうか(完全に保証されるならば、肢1と矛盾することにもなる)。
憲法三一条の定める法定手続の保障は、直接には刑事手続に関するものであるが、行政手続については、それが刑事手続ではないとの理由のみで、そのすべてが当然に同条による保障の枠外にあると判断することは相当ではない。 しかしながら、同条による保障が及ぶと解すべき場合であっても、一般に、行政手続は、刑事手続とその性質においておのずから差異があり、また、行政目的に応じて多種多様であるから、行政処分の相手方に事前の告知、弁解、防御の機会を与えるかどうかは、行政処分により制限を受ける権利利益の内容、性質、制限の程度、行政処分により達成しようとする公益の内容、程度、緊急性等を総合較量して決定されるべきものであって、常に必ずそのような機会を与えることを必要とするものではない」(成田新法事件最大判平成4年7月1日)

 

 

 

 

 

 

 

 

法において「処分」には、「人の収容、物の留置その他その内容が継続的性質を有するもの」などの事実行為が含まれるが、これは取消訴訟の対象にはならないが不服申立ての対象となる行為を特に明文で指示したものであるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

行政不服審査法では、平成26年改正前は「処分」には原則として「公権力の行使に当たる事実上の行為で、人の収容、物の留置その他その内容が継続的性質を有するもの」が含まれると明文で規定されていた(改正前行政不服審査法第2条1項)

 

 

改正後この定義は削除された。

 

 


一方、行政事件訴訟法では処分を「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」と定義し、その点については明文で規定されてはいない(行政事件訴訟法第3条2項)。
しかし、

 

 

通説は、継続的性質を有する事実行為は行政事件訴訟法の処分に含まれ、その対象になると解している。

 

 


また、下級審判例でも、継続的性質を有する事実行為にあたる旧精神衛生法の入院措置(即時強制の例)の取消訴訟で、入院措置を処分としたもの(鹿児島地判昭和54年10月26日)などがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不服申立てをすることができない処分については、法が列挙しているほか、他の法律において特定の処分につき不服申立てをすることができない旨を規定することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

行政不服審査法は不服申立てに関する一般法であるから、特別法優位の原則により、他の法律に不服申立てをすることができない旨の定めがあれば、その規定は原則として有効となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行政庁の処分及び不作為については、再審査請求ができる旨の法律があれば、再審査請求をすることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖︎

行政不服審査法6条1項は「行政庁の処分につき法律に再審査請求をすることができる旨の定めがある場合には、当該処分についての審査請求の裁決に不服がある者は、再審査請求をすることができる。」

 

 

 

と規定しており、不作為を除いている。したがって、不作為については、再審査請求ができず、本肢の記述は誤っている。なお、「法律」に定めがあることが必要であることに注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

利害関係人は、審理員の許可を得て、処分についての審査請求に参加することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

利害関係人は、審理員の許可を得て、当該審査請求に参加することができる(行政不服審査法第13条1項)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審査請求が法定の期間経過後にされたものであるときは、審査庁は、裁決を行う必要がないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

裁決には「却下」「棄却」「認容」「事情裁決」があり、処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下する(行政不服審査法第45条1項)。したがって、審査請求が法定の期間経過後にされたものであるときも、審査庁は、裁決を行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

⭐︎

審査請求の裁決は、書面でしなければならず、緊急を要する場合であっても、口頭ですることは認められていないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

裁決は、審査庁が記名押印した裁決書によりしなければならない。(行政不服審査法第50条)。

 

 


これは、裁判の判決で「書面」及び「理由提示」が要求されるのと同様に(民事訴訟法第253条、刑事訴訟法第44条)、裁決の慎重さを確保し公正を保障するために、書面による理由付記を例外なく要求したものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審査請求人の地位は、一身専属的な法的地位であるので、審査請求人が死亡した場合には、相続人等に承継されることはなく、当該審査請求は、却下裁決をもって終結するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

審査請求人が死亡したときは、相続人等にその地位は承継される(行政不服審査法第15条1項)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審査請求において、不服申立人は、審理員に、必要と考える参考人の事実陳述を求めるよう申し立てることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

審理員は、審査請求人若しくは参加人の申立てにより又は職権で、適当と認める者に、参考人としてその知っている事実の陳述を求め、又は鑑定を求めることができる(行政不服審査法第34条)。

 

 

 

再調査の請求にはこの規定は準用されていない(行政不服審査法第61条参照)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不服申立ての審理は書面によるのが原則で、不服申立人に口頭意見陳述の機会を与えるのは、不服申立てを審査する行政庁が必要と認めた場合であるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

審査請求人又は参加人の申立てがあったときは、審理員は、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない(行政不服審査法第31条)。

 

 

請求してから

 

 

比較

 

行政不服審査法第19条は「審査請求は、他の法律(条例に基づく処分については、条例)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、政令で定めるところにより、審査請求書を提出してしなければならない。」

 

 

これは請求

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裁決においては、違法を理由として処分を取消すことはできるが、不当を理由として取消すことはできないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

行政不服審査法第1条1項では「この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」としており、また、事情裁決について規定している行政不服審査法第45条3項では「処分が違法又は不当ではあるが・・・中略・・・審査庁は、裁決で、当該処分が違法又は不当であることを宣言しなければならない。」とし、不当を理由に取消せることを前提としている。なお、不服申立ては同じ行政の枠内で審査するため、「不当」も対象としているが、司法が判断することになる行政事件訴訟では、「不当」はその対象にならないことに注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審査請求の審理は、書面による。ただし、審査庁は、必要があると認めるときは、審査請求人又は参加人の申立てにより、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖︎

審査請求人又は参加人の申立てがあった場合には、審理員は、必要性の有無を判断するまでも無く、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない(行政不服審査法第31条1項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公示の方法による送達の場合を除き、処分の相手方が審査請求人である場合の裁決は、審査請求人に送達することによって、その効力を生じ、裁決の送達は、送達を受けるべき者に裁決書の謄本を送付することによって行うか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

裁決は、審査請求人に送達することによって、その効力を生ずる(行政不服審査法第法51条1項)。 また、裁決の送達は、送達を受けるべき者に裁決書の謄本を送付することによって行なう。ただし、送達を受けるべき者の所在が知れない場合その他裁決書の謄本を送付することができない場合には、公示の方法によってすることができる(行政不服審査法第法51条第2項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

処分庁の上級行政庁以外の審査庁は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置をすることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

本肢は、処分庁の上級行政庁の執行停止の説明であり、処分庁の上級行政庁以外の審査庁は、審査請求人の申立てにより、

 

 

 

処分庁の意見を聴取したうえ、

 

 

執行停止をすることはできるが処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止以外の措置をすることはできない(行政不服審査法第25条3項)。すなわち、処分庁の上級行政庁とそれ以外の審査庁の執行停止では「職権で出来ない」

 

 

 

「処分庁の意見聴取を要する」

 

 

 

 

「その他の措置が出来ない」という違いがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

⭐︎

審査請求に係る不作為に係る処分に関し、行政不服審査会の議を経るべき旨の定めがある場合において、審査庁が法定の措置をとるために必要があると認めるときは、審査庁は、当該定めに係る審議会等の議を経ることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

審査請求に係る不作為に係る処分に関し、行政不服審査法第43条1項1号に規定する議を経るべき旨の定めがある場合において、審査庁が行政不服審査法第49条3項各号に定める措置をとるために必要があると認めるときは、審査庁は、当該定めに係る審議会等の議を経ることができる(行政不服審査法第49条4項)。
ここにいう法定の措置とは、不作為庁の上級行政庁である審査庁が当該不作為庁に対し、当該処分をすべき旨を命ずること

 

及び不作為庁である審査庁が当該処分をすることである。

 

 

 

 

 

再✖︎2はだめ!

さいさい

 

再調査の請求

再審査請求 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⭐︎

処分庁は、審査請求ができる処分をするときは、処分の相手方に対し、審査請求ができる旨、審査請求すべき行政庁、審査請求期間、審査請求書に記載すべき事項を教示しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

行政不服審査法第82条1項は、「行政庁は、…不服申立てをすることができる処分をする場合には、処分の相手方に対し、当該処分につき不服申立てをすることができる旨並びに不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。」としているが、

 

 

「審査請求書に記載すべき事項を教示しなければならない」とする規定はない。

 

 

なお、本法は旧行政不服審査法第57条の一般的教示制度を踏襲している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

処分庁は、処分の相手方以外の利害関係者から当該処分が審査請求のできる処分であるか否かについて教示を求められたときは、当該事項を教示しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

行政不服審査法第82条2項は、「行政庁は、利害関係人から、当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか並びに当該処分が不服申立てをすることができるものである場合における不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間につき教示を求められたときは、当該事項を教示しなければならない。」旨を規定している。

 

 

 

 

 

 

行訴法は、訴訟の結果により権利を害される第三者の訴訟参加に関する規定を置いているが、行審法は、利害関係人の不服申立てへの参加について明示的には定めていないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

行政事件訴訟法は「裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、決定をもって、その第三者を訴訟に参加させることができる。」(行政事件訴訟法第22条1項)として、第三者の訴訟参加の規定を置いている。
一方、行政不服審査法でも、「利害関係人は、審理員の許可を得て、参加人として当該審査請求に参加することができる。」(行政不服審査法第13条1項)や、「審理員は、必要があると認めるときは、利害関係人に対し、参加人として当該審査請求に参加することを求めることができる。」(行政不服審査法第13条2項)として、利害関係人の不服申立参加の規定を置いている。
したがって、本肢は、「行審法は、利害関係人の不服申立てへの参加について明示的には定めていない。」としているため、誤っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改正行政事件訴訟法により、行政訴訟の審理の充実・促進の観点から、裁判所が必要があると認めるときは、処分の理由を明らかにする資料を提出させる制度が、新たに導入された。これを[B]の特則というか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

釈明処分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再調査の請求においても、原則として、その審理は審理員によってなされなければならないが、行政不服審査会等への諮問は要しないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

審査請求に関する規定のうち、再調査の請求において準用されるものは、行政不服審査法第61条に列挙されている。
再調査の請求において、審理員の規定(行政不服審査法第9条1項から3項に規定)も、行政不服審査会への諮問(行政不服審査法第43条に規定)についても準用されていない(行政不服審査法61条)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

再調査においては、申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合でない限り、再調査を受理した行政庁は、申立てをした者に口頭で再調査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない(行政不服審査法第61条、第31条1項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審理員は、審査庁に所属する職員のうちから指名され、審査庁となるべき行政庁は、審理員となるべき者の名簿を作成するよう努めなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

審理員は、審査庁に所属する職員から指名され(行政不服審査法第9条第1項、第2項参照)、審査庁となるべき行政庁は、審理員となるべき者の名簿を作成するよう努めなければならない(行政不服審査法第17条)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

審理員は、処分についての審査請求において、必要があると認める場合には、処分庁に対して、処分の執行停止をすべき旨を命ずることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

執行停止を命ずることができるのは審査庁であり、審査員ではない(行政不服審査法第25条第2項)。「審査庁」なのか「審理員」なのか、判断できるようにしておきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

⭐︎

審理員は、行政不服審査法が定める例外に該当する場合を除いて、審理手続を終結するに先立ち、行政不服審査会等に諮問しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

行政不服審査会等に諮問するのは審査庁であり、審理員ではない(行政不服審査法43条1項)。「審査庁」なのか「審理員」なのか、判断できるようにしておきたい。

 

 

 

 

 

審査基準には、法律に基づき処分の要件を定める政省令は含まれないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

行政手続法第2条8号では命令等について、「法律に基づく命令又は規則」(同号イ)と「審査基準」(同号ロ)は区別して規定している。
そして、本肢の言う「法律に基づき処分の要件を定める政省令」は、前者の法律に基づく命令に該当する。
したがって、審査基準には含まれない。
なお、このように政省令は審査基準に含まれないが、法令自身に審査基準に代わる内容が定められており、それが具体的で明確である場合は、必ずしも審査基準を定める必要はないと解されている。

国家賠償法②取消訴訟

都市計画事業のために土地が収用される場合、被収用地に都市計画決定による建築制限が課されていても、被収用者に対して土地収用法によって補償すべき相当な価格とは、被収用地が、建築制限を受けていないとすれば、裁決時において有するであろうと認められる価格をいうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

判例最判昭和48年10月18日)は、都市計画事業のために土地が収用される場合、「被収用地については、街路計画等施設の計画決定がなされたときには建築基準法44条2項に定める建築制限が、また、都市計画事業決定がなされたときには旧都市計画法11条、同法施行令11条、12条等に定める建築制限が課せられているが、前記のような土地収用における損失補償の趣旨からすれば、被収用者に対し土地収用法72条によって補償すべき相当な価格とは、被収用地が、右のような建築制限を受けていないとすれば、裁決時において有するであろうと認められる価格をいうと解すべきである」としている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国家賠償法は、国または公共団体の損害賠償責任について、補充的に「民法の規定による」としているが、民法典以外の失火責任法(失火ノ責任二関スル法律)や自動車損害賠償保障法なども、ここにいう「民法の規定」に含まれるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

国又は公共団体の損害賠償の責任については、補充的に「民法の規定」が適用される(国家賠償法第4条)。
また、ここにいう「民法の規定」には、民法典以外に失火責任法(最判昭和53年7月17日、最判平成元年3月28日)、自動車損害賠償保障法(最判昭和46年11月19日、東京地判昭和44年4月16日)などの民法の付属法規も含まれるとするのが判例の立場である。

「公権力の行使にあたる公務員の失火による国又は公共団体の損害賠償責任については、国家賠償法四条により失火責任法が適用され、当該公務員に重大な過失のあることを必要とするものといわなければならない。」(最判昭和53年7月17日)

「本件事故はもっぱらAの過失に起因するものであって、乙車を運転していた前記B巡査になんらの過失もないとし、乙車の保有者である被上告人の自賠法三条に基づく責任を認めなかった原判決は、同条の解釈適用を誤り、ひいて審理不尽、理由不備の違法を犯したものというべきであり、この違法は、原判決の結論に影響することが明らかであるから、論旨はこの点において理由があり、原判決は破棄を免れない。」(最判昭和46年11月19日)

なお、学説上では、民法の付属法規は、国家賠償法第5条(民法以外の他の法律に別段の定があるときはそれを適用する)によって適用されるという見解があり、また、判例の失火責任法の適用の仕方については批判的な意見が少なくない。

 

 

 

 

 

 

 取消訴訟の原告は、処分行政庁に訴状を提出することにより、処分行政庁を経由しても訴訟を提起することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

訴えの提起は、訴状を裁判所に提出してしなければならないため(行政事件訴訟法第7条、民事訴訟法第133条1項)、処分行政庁を経由して訴訟を提起することはできない。
なお、審査請求は、処分庁を経由してすることもできる点と混同しないように注意されたい(行政不服審査法第21条)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所に提起することはできない。

原則的には管轄裁判所は被告側の所在地であるというのは、民事訴訟法と同様であり、取消訴訟では、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属している(行政事件訴訟法第12条1項)。

 

 

 

 

 

 

 

事情判決は、処分取消しの請求を棄却する判決であるが、その判決理由において、処分が違法であることが宣言されるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事情判決に関する規定は、民衆訴訟に明文では準用されていないが、その一種である選挙の無効訴訟において、これと同様の判決がなされた例があるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

民衆訴訟には事情判決は準用されている。
第43条1項は「民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第9条及び第10条第1項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する」と規定し、事情判決に関する第31条を準用している。

 

 

 

 

 

 

 

 

土地改良事業が完了し、社会通念上、原状回復が不可能となった場合、事業にかかる施行認可の取消訴訟は、訴えの利益を失って却下され、事情判決の余地はないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

判例最判平成4年1月24日)は、土地改良事業施行の認可処分が取り消された場合において、原状回復が「社会通念上、不可能であるとしても、右のような事情は、行政事件訴訟法31条の適用に関して考慮されるべき事柄であって、本件認可処分の取消しを求める

 

 

 

 

Xの法律上の利益を消滅させるものではない」旨を判示している。

 

 

 

 

 審査請求の前置が処分取消訴訟の要件とされている場合には、その出訴期間も審査請求の裁決の時点を基準として判断されることとなるが、それ以外の場合に審査請求をしても、処分取消訴訟の出訴期間は処分の時点を基準として判断されることとなるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 審査請求前置主義を採っている場合、自由選択主義により審査請求した場合でも、審査請求の裁決がされていれば、処分取消訴訟の出訴期間は、裁決を基準として出訴期間を算定する(行政事件訴訟法第14条3項)。
なお、行政不服審査法の不服申立ては、簡易迅速を目的に掲げているが(行政不服審査法第1条)、実際には、裁決されるまでに長期間かかることも少なくなく、裁決を基準として出訴期間を算定しなければ、不当に出訴機会を奪うことになりかねないため、このように規定されている。

児童に対する虐待防止法

1933年(昭和8年):旧児童虐待防止法昭和8年法律第40号)制定。14歳未満の児童

 

 

 

1947年(昭和22年):児童福祉法の制定に伴い、旧児童虐待防止法を廃止。

 

 

1951年児童憲章→法的拘束力なし。

 

日本は 1994年に批准した

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1990年エンゼルプラン

基本方針
1994年新エンゼルプラン

具体的→雇用環境や地域の子育て

2000年(平成12年):深刻化する児童虐待の予防、および対応方策とするために制定。

18歳未満の児童

 

 

2000年5月24日に公布され、同2000年11月20日に施行された。
2004年(平成16年):事前に盛り込まれていた施行3年後の見直し規定により、社会保障審議会等における検討がなされ改正が行われた。

 

 

 

 

地方自治法①国家賠償法

一般職公務員に対する法律上の懲戒処分の種類は、免職・降任・休職・減給の4種類であるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

懲戒処分とは「免職、停職、減給又は戒告」であり、「降任・休職」は懲戒処分ではない。
したがって、本肢は誤り。

 

 

 

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ため池保全条例で、ため池の破壊、決壊を防ぐために堤とうでの耕作を禁止する場合には、現に耕作している者に対する損失補償の必要はないとするのが、判例であるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

 ため池の規制による財産補償について判例は「災害を防止し公共の福祉を保持する上に社会生活上巳むを得ないものであり、そのような制約は、ため池の堤とうを使用し得る財産権を有する者が当然受忍しなければならない責務というべきものであって、憲法二九条三項の損失補償はこれを必要としない」としている(奈良県ため池条例事件:最大判昭和38年6月26日)。

 

 

 

 

 地方自治法の廃止は、日本国憲法の定めるところにより、住民投票を経て行わなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 地方自治について憲法92条では「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」としているだけなので、地方自治法は、通常の立法手続きで廃止することができる。
もっとも、法律事項である以上、完全に廃止することはできないので、廃止する場合は別の法律を制定して、地方公共団体の組織及び運営に関する事項を定めることが必要となる。
なお、本肢に関連するものとして、地方自治特別法の制定は住民投票が要件となっているが(憲法第95条)、廃止する場合は、住民投票は不要と解されている。

 

 

 

 

 

 

 

地方自治法は、「地方自治の本旨」の内容につき、それが「住民自治」と「団体自治」とを意味すると規定しているか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

地方自治法では、「地方自治の本旨」というフレーズが3か所で使われており(地方自治法第1条、2条11項、12項)、また、憲法第92条でも使われている。
しかし、その意味は、地方自治法にも、憲法にも定められておらず、一般的な理解として「住民自治」と「団体自治」の意味があるとされているものである。

 

 

 

 

 

 

 

指定都市は、必要と認めるときは、条例で、区の議会を置くことができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 指定都市は、必要と認めるときは、条例で、区ごとに区地域協議会を置くことはできるが(地方自治法第252条の20第6項)、肢2で説明の通り指定都市に置かれる区は、あくまでも行政区画という扱いであるため、区の議会を置くことまでは認められていない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

指定都市は、地方自治法において列挙された事務のうち、都道府県が法律またはこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部または一部で政令で定めるものを処理することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

指定都市は、地方自治法において列挙された事務のうち(児童福祉、生活保護、食品衛生に関する事務など19項目)、都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる(地方自治法第252条の19第1項)。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該自治事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

⭐️

各大臣はその担任する事務に関し、都道府県の

 

自治事務

 

の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、

 

当該都道府県

 

に対し、

 

 

当該自治事務

 

の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができる(地方地自法第245条の5第1項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

各大臣は、その所管する法律に係る都道府県知事の法定受託事務の執行が法令の規定に違反する場合、当該都道府県知事に対して、期限を定めて、当該違反を是正すべきことを勧告し、さらに、指示することができるが、当該都道府県知事が期限までに当該事項を行わないときは、地方裁判所に対し、訴えをもって、当該事項を行うべきことを命ずる旨の裁判を請求することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

各大臣は、その所管する法律若しくはこれに基づく政令に係る都道府県知事の法定受託事務の管理若しくは執行が法令の規定に違反するものがある場合、期限を定めて、当該違反を是正すべきことを勧告することができ(地方自治法第245条の8第1項)、都道府県知事が期限までに是正を行わないときは、高等裁判所に対し、訴えをもって、当該事項を行うべきことを命ずる旨の裁判を請求することができる(同条第3項)。本訴えの第一審は地方裁判所ではなく高等裁判所になるため

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自治事務の執行の経費は、都道府県が負担するのが原則であるが、法定受託事務の執行の経費は、国が負担するのが原則であるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

地方公共団体の事務に要する経費において、その全部又は一部について国が負担するものもあるが、法定受託事務自治事務に関わらず地方公共団体の事務の経費は原則として地方公共団体(本肢の場合は都道府県)が負担することになる(地方財政法9条、10条以下)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

各大臣は、特に必要があると認めるときは、その所管する法令に係る市町村の執行機関が担任する第一号法定受託事務および第二号法定受託事務の処理について、市町村の執行機関が当該法定受託事務を処理するにあたりよるべき基準を定めることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

各大臣は、特に必要があると認めるときは、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、市町村が当該第一号法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定めることができるが、第二号法定受託事務についての処理基準を定めることはできない(地方自治法第245条の9第3項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

 

各大臣は、特に必要があると認めるときは、その所管する法令に係る市町村の執行機関が担任する第一号法定受託事務および第二号法定受託事務の処理について、都道府県の執行機関に対し、都道府県の執行機関が定める処理基準に関し、必要な指示をすることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

各大臣は、

 

特に必要があると認めるときに限らず

 

その所管する法律又はこれに基づく法令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、都道府県の執行機関に対し、必要な指示をすることができるが、第二号法定受託事務については、指示をすることができない(地方自治法第245条の9第4項)。

 

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

普通地方公共団体は、その事務を処理するに際し、法律または都道府県の条例に根拠があれば、国または都道府県の関与を受けることとなるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

関与には法律又はこれに基づく政令によらなければならず都道府県の条例を根拠に関与を受けることはない(地方自治法第245条の2)。

 

 

 関与

缶、細い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国は、普通地方公共団体自治事務として処理している事務と同一内容の事務であっても、法令の定めるところにより国の事務として直轄的に処理することができるが、この場合、原則として当該普通地方公共団体に対し通知をしなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

国の行政機関は、自治事務として普通地方公共団体が処理している事務と同一の内容の事務を法令の定めるところにより自らの権限に属する事務として処理するときは、あらかじめ当該普通地方公共団体に対し、当該事務の処理の内容及び理由を記載した書面により通知しなければならない。ただし、当該通知をしないで当該事務を処理すべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない(地方自治法第250条の6第1項)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地方公共団体は、その権限に属する事務を分掌させる必要があると認めるときは、条例で、その区域を分けて特別区を設けることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

指定都市は、市長の権限に属する事務を分掌させるため、条例で、その区域を分けて区を設けることができる(地方自治法第252条の20第1項)が、これは行政区にすぎない。特別地方公共団体である特別区(同法第281条)を条例によって設けることはできない。

 

 

 特別区→法律

 

トクホさん

 

 

 

 

A市においては、地域の生活環境の整備を図るために、繁華街での路上喫煙を禁止し、違反者には最高20万円の罰金もしくは最高5万円の過料のいずれかを科することを定めた条例を制定した

 

 

 ⭐︎

 本条例に基づく罰金は、行政刑罰に当たるものであり、非訟事件手続法の定めに基づき裁判所がこれを科するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 本条例に基づく罰金は、行政刑罰に当たるという点は正しい。
しかし、行政刑罰には、刑法総則の適用があるため、その手続は、行政庁等の告発を受けて、検察官が起訴し、裁判所が刑事訴訟法の定める手続によって科すことになる。
したがって、非訟事件手続法の定めに基づいて科すわけではない。
なお、秩序罰による過料の場合は、刑罰ではないため、刑法総則及び刑事訴訟法の適用はうけず、法令に別段の定めがある場合を除き、法律に根拠がある過料の場合は地方裁判所非訟事件手続法の定めに従って科すことになり、本問のように条例に根拠がある過料の場合には、地方自治法に基づいて地方自治体の長が行政処分によって科すことになる。

 

 

 

 

 

長の定める規則に罰金を科する旨の規定を置くことは認められていないことから、本条例にかえて長の規則で違反者に罰金を科することは許されないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

普通地方公共団体の長は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができるだけで(地方自治法第15条2項)、罰金(刑罰の一種)を科する旨の規定を設けることはできない。
したがって、本条例にかえて長の規則で違反者に罰金を科することは許されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地方公共団体の行政委員会は、その権限に属する事務につき、法律の委任に基づき規則を定めることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

普通地方公共団体の委員会は、法律の定めるところにより、法令又は普通地方公共団体の条例若しくは規則に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則その他の規程を定めることができる(地方自治法第138条の4第2項)

 

 

 

 

【行政委員会】
行政官庁の一種。合議制で,権限行使につき一般行政権に対して独立性を保つ。行政権限の他に,準立法的・準司法的権限を有する。公正取引委員会労働委員会選挙管理委員会教育委員会など。

 

 

 

 

 

 

条例案の提出権は、普通地方公共団体の長のみが有するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

議員は、議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができる(地方自治法第112条)。なお、予算に関しては議員が提出することは出来ないことに注意

 

 

第九十六条 普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない。
 一 条例を設け又は改廃すること。
 二 予算を定めること。
 三 決算を認定すること。
 四 法律又はこれに基く政令に規定するものを除く外、地方税の賦課徴収又は分担金、使用料、加入金若しくは手数料の徴収に関すること。
 五 その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める契約を締結すること。
 六 条例で定める場合を除くほか、財産を交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けること。
 七 財産を信託すること。
 八 前二号に定めるものを除くほか、その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める財産の取得又は処分をすること。
 九 負担附きの寄附又は贈与を受けること。
 十 法律若しくはこれに基づく政令又は条例に特別の定めがある場合を除くほか、権利を放棄すること。
 十一 条例で定める重要な公の施設につき条例で定める長期かつ独占的な利用をさせること。
 十二 普通地方公共団体がその当事者である審査請求その他の不服申立て、訴えの提起、和解、斡旋、調停及び仲裁に関すること。
 十三 法律上その義務に属する損害賠償の額を定めること。
 十四 普通地方公共団体の区域内の公共的団体等の活動の綜合調整に関すること。
 十五 その他法律又はこれに基づく政令(これらに基づく条例を含む。)により議会の権限に属する事項
② 前項に定めるものを除くほか、普通地方公共団体は、条例で普通地方公共団体に関する事件(法定受託事務に係るものを除く。)につき議会の議決すべきものを定めることができる。

 

 

 

 

 

 条例の制定又は改廃の請求者の代表者は、条例の制定又は改廃の請求者の署名簿を普通地方公共団体の長に提出してこれに署名し印を押した者が選挙人名簿に登録された者であることの証明を求めなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 条例の制定又は改廃の請求者の代表者は、条例の制定又は改廃の請求者の署名簿を市町村の「選挙管理委員会」に提出してこれに署名し印をおした者が選挙人名簿に登録された者であることの証明を求めなければならない。(地方自治法第74条の2第1項)

 

 

 

 

 

 

 

 普通地方公共団体は、予算の定めるところにより、地方債を起こすことができるが、起債前に財務大臣の許可を受けなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

地方公共団体が地方債を発行するときは、原則として、都道府県及び指定都市にあっては総務大臣、市町村にあっては都道府県知事と協議を行うことが必要である(地方財政法第5条の3)。
ただし、財政状況が悪化している地方公共団体が地方債を起債するときは、総務大臣または都道府県知事の許可が必要とされており、総務大臣は同意または許可をしようとするときは、あらかじめ財務大臣と協議することとされている(地方財政法第5条の4)。
したがって、本肢のように起債前に財務大臣の許可を受けなければならないとする規定はない。

 

 

 

 

 

 

 

普通地方公共団体は、分担金、使用料、加入金および手数料を設ける場合、条例でこれを定めなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

普通地方公共団体は、分担金、使用料、加入金及び手数料に関する事項については、条例でこれを定めなければならない(地方地自法第228条第1項)。

 

 

mayじゃなくてmustですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

 

地方税法の法定普通税の規定に反する内容の定めを条例に設けることによって当該規定の内容を実質的に変更することは、それが法定外普通税に関する条例であっても、地方税法の規定の趣旨、目的に反し、その効果を阻害する内容のものとして許されないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

判例最判平成25年3月21日)は、「法定普通税に関する条例において、地方税法の定める法定普通税についての強行規定の内容を変更することが同法に違反して許されないことはもとより、法定外普通税に関する条例において、同法の定める法定普通税についての強行規定に反する内容の定めを設けることによって当該規定の内容を実質的に変更することも、これと同様に、同法の規定の趣旨、目的に反し、その効果を阻害する内容のものとして許されないと解される。」としている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A市長は、自治事務に関する国の関与に不服があるときは、地方裁判所に対し、当該関与を行った国の行政庁を被告として、その取消しを求める抗告訴訟を提起することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

A市長は、自治事務に関する国の関与に不服があるときは、高等裁判所に対し、当該関与を行った国の行政庁を被告として(行政庁がないときは国を被告として)、その取消しを求める機関訴訟を提起することができる(地方自治法第251条の5第1項、3項、行政事件訴訟法第6条)。

 

 


なお、国の関与を争う訴訟を提起するには、国地方係争処理委員会の審査の申出を前置しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A市の法定受託事務に関する国の関与が違法であると認めるときは、国地方係争処理委員会は、当該関与を行った国の行政庁に対して、理由を付し、期間を示した上で、必要な措置を講ずべきことを勧告することになるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

 

国地方係争処理委員会は、普通地方公共団体の長その他の執行機関から、その担任する事務に関する国の一定の関与に不服があるとして審査の申出があった場合、それが違法・不当にあたらないときは、理由を付してその旨を当該審査の申出をした普通地方公共団体の長その他の執行機関及び

 

 

当該国の行政庁に通知するとともに、これを公表する。


一方、違法又は不当と認めるときは、当該国の行政庁に対し

 

 

 

理由を付し、かつ、期間を示して、必要な措置を講ずべきことを勧告するとともに、当該勧告の内容を当該普通地方公共団体の長その他の執行機関に通知し、かつ、これを公表しなければならない(地方自治法第250条の14第1項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国の所有地内にあるA市の物件の撤去を国が求める場合、担当大臣は、A市長に対して地方自治法所定の国の関与としての代執行の手続をとることになるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 

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 A市情報公開条例に基づき、A市長が国の建築物の建築確認文書について公開する旨の決定をした場合、当該決定について不服を有する国がこの決定に対して取消訴訟を提起しても、当該訴訟は法律上の争訟に該当しないとして却下されることになるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 

 公開されると本件建物の所有者として有する固有の利益が侵害されるから法律上の争訟に当たるとした。ただし、その結論は、本公開条例は国の主張している利益を個別的利益として保護する趣旨を含まないから、原告適格はないとして不適法としている。

 

 

 

 

 

 

 

地縁団体は、都道府県知事の認可によって法人格を取得するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️市町村長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

住民訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する高等裁判所に提起することとされているか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

住民訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する(地方自治法第242条の2第5項)。
したがって、高等裁判所に提起することとはされてない。

 

 

 

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パトカーに追跡されたため赤信号を無視して交差点に進入した逃走車両に無関係の第三者が衝突され、その事故により当該第三者が身体に損害を被った場合であったとしても、警察官の追跡行為に必要性があり、追跡の方法も不相当といえない状況においては、当該追跡行為に国家賠償法1条1項の違法性は認められないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

 

 

 

判例によると「警察官が目的のために交通法規等に違反して車両で逃走する者をパトカーで追跡する職務の執行中に、逃走車両の走行により第三者が損害を被った場合において、当該追跡行為が違法であるというためには、当該追跡が当該職務目的を遂行する上で不必要であるか、又は逃走車両の逃走の態様及び道路交通状況等から予測される被害発生の具体的危険性の有無及び内容に照らし、追跡の開始・継続若しくは追跡の方法が不相当であることを要するものと解すべきである」としている(最判昭和61年2月27日)。

 

 

 

 


不必要・不相当な追跡なら違法」

 

 

 

 

 

 

 

国家公務員の定期健康診断における国嘱託の保健所勤務医師による検診、

 

勾留されている患者に対して拘置所職員たる医師が行う医療行為

 

どっちが 公権力の行使?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勾留されている患者に対して拘置所職員たる医師が行う医療行為

 

 

 

国公立病院における医療行為は、民間病院で行う医療行為と業務の性質が同じであり、私立病院との公平の観点より 国家賠償法一条にいう「公権力の行使」には当たらないとされており、国公立病院の医療過誤・医療事故については、国家賠償法を適用するのではなく、民法不法行為責任や債務不履行責任により処理されている(参考判例、東大病院梅毒輸血事件:最判昭和36年2月16日)。
しかし、勾留されている患者の拘置所職員である医師による診療など特殊な事案での医療行為については、国家賠償責任を負う場合があるとしている(最判平成17年12月8日)。

「勾留されている患者の診療に当たった拘置所の職員である医師が、過失により患者を適時に外部の適切な医療機関へ転送すべき義務を怠った場合において、適時に適切な医療機関への転送が行われ、同病院において適切な医療行為を受けていたならば、患者に重大な後遺症が残らなかった相当程度の可能性の存在が証明されるときは、国は、患者が上記可能性を侵害されたことによって被った損害について国家賠償責任を負うものと解するのが相当である。」(最判平成17年12月8日)

なお、当該判例の結論では、適切な医療行為を受けていたならば、重大な後遺症が残らなかった相当程度の可能性が証明できて無いとして請求は認められていない。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナル問題

 

市町村が設置 する 中学校 の 教諭 がその 職務を行うについて故意又は過失によって違法に生徒に損害 を与えた場合において,当該教諭の給料その他の 給与を負担 する 都道府県 が 国家賠償法 1 条 1 項, 3 条 1 項 に従い上記生徒に対して損害を 賠償 したときは,当該都道府県は,同条 2 項に基づき,賠償した損害の全額を当該中学校を設置する 市町村に 対して 求償 することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

学校教育法 5 条は,学校の設置者は,法令に特別の定めのある場合を除いては,その学校の経費を負担する旨を,地方財政法 9 条は,地方公共団体の事務を行うために要する経費については当該地方公共団体が全額これを負担する旨を,それぞれ規定する。上記各規定によれば,市町村が設置する中学校の経費については,原則として,当該市町村がこれを負担すべきものとされている

市町村が設置する中学校の経費については,原則として,当該市町村がこれを負担すべきものとされている。

民法、行政法抑えるところ 一般知識

新株予約権

 

 

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即時取得と時効の違い。

 

即時取得は無過失を立証しなくてよい。

 

およそ占有者が占有物の上に行使する権利はこれを適法に有するものと推定される。民法188条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶対効

 

 

 

 

「弁済」、「相殺」、「混同」、「請求」、「時効の完成」、「免除」 、更改

 

 

 

 

 

近藤の素麺の請求は時効後悔や弁済できないよ。

混同、の、相殺、免除、の、請求、は時効、更改、弁済。

 

 

 

 

 

権限の委任

行政庁A→→→→→→→行政庁B
に権限の一部委任

Aは権限を失い
Bは自己の名と責任においてその権限を行使する。

 

全部は委任できない。

 

授権代理A→B

 

A本来の行政庁は代理機関の権限行使を指揮監督する。

 

BはAの名で権限行使を行使。

法律の根拠なし。

普通公共団体が協議により規約を定め、普通公共団体の事務の一部を他の普通公共団体に委託した場合。

 

 

民法の委託とは異なり、管理執行権限が受託者に移り、委託者は管理執行権限を喪失する。

 

 

 



授権代理
法律の根拠なし。

行政庁A→→→→→→→→→→行政庁B

代理やからAに権限が帰属する。


Aを被告として提供する。




これらは民法の代理などと全くべつもの。

 

 

 

 

 

特許とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本来は私人が有してない特別な地位や資格を行政庁が相手方に与える行為。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

認可とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私人相互間の法律効果を補充して完成させる行政行為。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロック

市民政府二論

自然権保証

 自然権の一部を委託して国家を作る。

 

政府が財産自由生命を侵害→抵抗

 

 

 

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ルソー

社会契約論

主権は人民=政治は人民の一般意志に基づいて行われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホッブス

リヴァイアサン

万人の万人に対する闘争を避けるため。

自然権を放棄→社会契約を結ぶ。

そして、絶対権力に服従する。

 

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よく見ると無数の人が集まってる

 

 

 

 

 

 

 

1994年村山富市内閣

 社会党首班

社会党新党さきがけが連立

 阪神淡路大震災の時この総理。

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橋本龍太郎

橋本龍太郎の指示で

1996年金融ビックバン

 

 消費税3から5に引き上げ。

 

 

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民法④

A・B間で建物の売買契約が成立し、Aは、Bから建物の引渡しを受け、また、移転登記も得て、近く同建物に引っ越しをしようと思っていたところ、同建物は、第三者Cの放火によって焼失してしまった

 

 

 

上記建物は、Bの責めに帰すことができない事由により焼失したので、危険負担に関し建物の滅失についてはAの負担に帰するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

本問では、Bはすでに履行を完了させているため、結論として、Aは代金の支払いを拒むことはできないが、本肢では、「危険負担に関し」と問うているため、Aが建物代金を負担する理由は、危険負担における債権者主義(民法第534条1項)によるものなのかの判断が必要となる。
この点、

 

 

 

危険負担における債権者主義

 

契約成立から履行完了までの間において

 

誰に危険を負担させるべきかを規定したものであって、本問では、売主Bがすでに建物の引渡し、所有権移転登記という債務の履行が完了しているため、危険負担の問題が生じる余地はないということになる。 したがって、「危険負担に関し・・・Aの負担に帰する。」としている点は、誤りである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Aは甲土地についてその売主Bとの間で売買契約を締結したが、甲土地には権利等に瑕疵があった

 

 

甲土地の一部の所有権がCに属していた場合において、BがCからその所有権を取得してAに移転することができないときは、Aは、甲土地の一部の所有権がCに属していたことについて善意であるか悪意であるかにかかわりなく、契約の時から1年以内に限り、Bに対して、その不足する部分の割合に応じて代金の減額請求をすることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

売買の目的である権利の一部が他人に属することにより、売主がこれを買主に移転することができないときは、買主は、その不足する部分の割合に応じて代金の減額を請求することができる(民法563条第1項)。
そして、この規定による権利は、買主が善意であったときは事実を知った時から、悪意であったときは契約の時から、それぞれ1年以内に行使しなければならない(民法第564条)。
したがって、減額請求できる点は正しいが、「善意・悪意を問わず、契約の時から1年以内に」としている点が誤っている。

 

 

 

 

債務者が債権者と合意して、債権者に対し本来の債務の弁済に代えて手形または小切手を交付した場合、これによって債務消滅の効果が生じるので、それらの不渡りがあっても、債権者は、債務者に対し損害賠償を請求することはできないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

代物弁済の効力が認められたら、弁済と同一の効力を有するのだから、債務は消滅し、その後に生じた事象は代物弁済契約の効力に影響はない。
したがって、本肢は妥当である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

債務者が債権者と合意して、債権者に対し本来の債務の弁済に代えて自己が所有する時計を引き渡した場合、その時計に隠れた瑕疵があるときでも、債権者は、債務者に対し瑕疵担保責任を追及することはできないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

条文によると、代物弁済契約にも有償契約(売買契約等)の規定が準用される。ゆえに目的物に隠れた瑕疵がある場合には、瑕疵担保責任を追及することができる(民法第559条、民法第570条)。
したがって、代物弁済に瑕疵担保責任の規定が適用されないとする本肢は妥当でない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他人名義の預金通帳と届出印を盗んだ者が銀行の窓口でその代理人と称して銀行から払戻しを受けた場合に、銀行が、そのことにつき善意であり、かつ過失がなければ、当該払戻しは、債権の準占有者への弁済として有効な弁済となるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

条文によると「債権の準占有者に対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する」とされている(民法第478条)。
では、「債権の準占有者」とは、どのような者をいうのであろうか。明文がないため、解釈が必要になる。
判例によると、債権者の代理人と称して債権を行使する者についても、民法第478条の債権の準占有者にあたるとされている(最判昭和37年8月21日)。
したがって、本肢は妥当である。

 

 

 

 

 

 

イ 他人名義の定期預金通帳と届出印を盗んだ者が銀行の窓口で本人と称して、定期預金契約時になされた定期預金の期限前払戻特約に基づいて払戻しを受けた場合に、銀行がそのことにつき善意であり、かつ過失がなければ、当該払戻しは、債権の準占有者への弁済として有効な弁済となるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

定期預金の期限前払戻特約に基づいてする払戻しは、民法第478条の「弁済」に該当するのであろうか。特約に基づく行為であるのなら、契約の合意解除の性質があるため、弁済にあたるかどうかが論点となる。弁済にあたるならば、民法第478条の適用があると考えられるため、検討したい。
これについて判例は、「期限前払戻の場合における弁済の具体的内容が契約成立時にすでに合意により確定されているのであるから、銀行のなした期限前払戻は、民法478条にいう弁済に該当し、同条の適用をうけるものと解するのが相当」としている(最判昭和41年10月4日)。
したがって、当該払戻しは、債権の準占有者への弁済として有効な弁済となるとする本肢は妥当である。

 

 

 

 

 

 

 

 

他人名義の定期預金通帳と届出印を盗んだ者が銀行の窓口で本人と称して銀行から定期預金を担保に融資を受けたが、弁済がなされなかったため、銀行が当該貸金債権と定期預金債権とを相殺した場合に、銀行が、上記の事実につき善意であり、かつ過失がなければ、当該相殺は、債権の準占有者への弁済の規定の類推適用により有効な相殺となるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

相殺は弁済と同様の機能があることは事実であるが、民法第478条の「弁済」と扱ってよいのであろうか。
これについて判例は、「銀行が、定期預金債権に担保の設定をうけ、または、当該債権を受働債権として相殺をする予定のもとに、新たに貸付をする場合においては、預金者を定め、その者に対し貸付をし、これによって生じた貸金債権を自働債権として定期預金債務と相殺がされるに至ったとき等は、実質的には、定期預金の期限前払戻と同視することができるから、銀行は、銀行が預金者と定めた者(表見預金者)が真実の預金者と異なるとしても、銀行として尽くすべき相当な注意を用いた以上、民法478条の類推適用があると解するのが相当」とした(最判昭和48年3月27日)。
したがって、本肢は妥当である。

 

 

 

 

 

 

 

 

⭐︎ 

債権者の被用者が債権者に無断でその印鑑を利用して受取証書を偽造して弁済を受けた場合であっても、他の事情と総合して当該被用者が債権の準占有者と認められるときには、債務者が、上記の事実につき善意であり、かつ過失がなければ、当該弁済は、債権の準占有者への弁済として有効な弁済となるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

条文によると「受取証書の持参人は、弁済を受領する権限があるものとみなす」とされている(民法第480条)。しかしながらこれは受取証書が本物であることを前提とした規定である。受取証書が偽造された場合にまで民法第480条を適用することはできない。
では、受取証書が偽造された場合は、民法第478条の問題として処理することはできないのであろうか。
これについて判例は、偽造された偽物の受取証書を持参する者は、民法第478条の「債権の準占有者」に当たる(大判昭和2年6月22日)として、民法第478条の問題として処理することができるとしている。
したがって、偽造された受取証書を持参する者への弁済は、債権の準占有者への弁済として有効な弁済になるとする本肢は妥当である。

 

 

 

 

 

 

既登記の建物を書面によらずに贈与した場合において、AがBにその建物を引き渡したときは、所有権移転登記が未了であっても、Aはその贈与契約を取り消すことができないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

民法第550条では「書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない」と規定しており、履行の終わった部分は撤回できないとしている。ここにいう「履行の終わった」について、判例は、所有権移転登記がされてなくても、不動産の引渡しがあったときは、贈与の履行は終わったものとみなされ、撤回はできないとしている(大判大正9年6月17日)。したがって、AはBとの贈与契約を取り消すことができない。

 

 

 

 

 

比較

愛人関係など

不法原因給付に基づく既登記建物の書面によらない贈与において、給付がなされたというには、引渡しのみでは足りず、所有権移転登記手続がなされていることをも要するとされている(最判昭和46年10月28日)

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

Bに対する定期の給付を目的とする贈与であらかじめ期間の定めがあるものは、Aが死亡しても、その期間内は効力を失う?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によって、その効力を失う(民法第552条)。これは、期限付きであっても同様と解されている(大判大正6年11月5日)。したがって、Bに対する定期の給付を目的とする贈与であらかじめ期間の定めがあるものであっても、Aが死亡すれば、贈与の効力は失われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

X会が権利能力なき社団である場合、X会の取引上の債務については、その構成員全員に1個の債務として総有的に帰属し、X会の社団財産がその債務のための責任財産になるとともに、構成員であるA、B、CおよびDも各自が連帯して責任を負うか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

権利能力なき社団は権利能力がないのだから、権利義務の帰属主体にはなれない。では、権利能力なき社団が取引をする際に生じる債務は、誰に、どのように帰属するのであろうか。明文がないため、解釈が必要である。
これについて判例は、「権利能力なき社団の代表者が社団の名においてした取引上の債務は、その社団の構成員全員に、一個の義務として総有的に帰属するとともに、社団の総有財産だけがその責任財産となり、構成員各自は、取引の相手方に対し、直接には個人的債務ないし責任を負わないと解するのが相当である」としている(最判昭和48年10月9日)。プラス財産の帰属が構成員の総有なのであるから、マイナス財産も総有的に帰属するとしたのであろう。たしかに、権利能力なき社団の構成員はプラス財産について持分はなく、持分の処分ができないのに対し、社団のマイナス財産については、構成員は各自連帯して責任を負うとするのならば、なんともアンバランスな結果となってしまう。
したがって、構成員であるA、B、CおよびDも各自が連帯して責任を負うとする本肢は誤り。

 

 

 

権利能力なき社団名義 ×


権利能力なき社団の代表者」という、肩書付きの個人名義(最判昭和47年6月2日) ×


権利能力なき社団の代表者の個人名義(肩書なし)(最判昭和47年6月2日) ○


権利能力なき社団の代表者以外の者の個人名義(肩書なし)(最判平成6年5月31日) ○


総構成員の共同所有名義 ○

 

 

 

 

 

X会が民法上の組合である場合、組合員であるA、B、CおよびDは、X会の組合財産につき持分権を有するが、X会が解散して清算が行われる前に組合財産の分割を求めることはできないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 


前段についてであるが、「組合員は組合財産につき持分権を有する」とあるが、組合の場合は構成員に組合財産が合有として帰属している。合有は潜在的には持分権があるため、前段は正しい。
次に後段についてであるが、条文によると、組合員は清算前に組合財産の分割を求めることができないとある(民法第676条2項)ため、後段も正しい。
したがって、本肢は正しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A、B、C三人がDに対して60万円の連帯債務を負っている

DがAに対して連帯の免除をした場合に、A、B、C三人の負担部分が平等であったときは、Aは、20万円の分割債務を負い、B、Cは、40万円ずつの連帯債務を負うことになるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

連帯の免除とは、債権者が連帯債務者の連帯債務を負担部分までの分割債務にすることをいい、一部の者に対して行なう相対的連帯免除と連帯債務者全員に対して行う絶対的連帯免除がある。
本肢では、DはAに対してのみに行なった

 

 

⭐️相対的連帯免除であるから、Aは、20万円の分割債務となるが、B及びCは依然として60万円ずつの連帯債務を負っていることになる。

 

 

 

 

 

 

 

配偶者のある者が未成年者を養子とする場合には、原則として配偶者と共に縁組をしなければならないが、配偶者の嫡出である子を養子とする場合には、単独で縁組をすることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない(民法第795条)

 

 

 

 

 

 

 

 ⭐︎

配偶者のある者がその配偶者の未成年の嫡出子を養子にするには、配偶者とともにしなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

配偶者のある者が未成年者を養子とするには、原則として配偶者とともにしなければならないが、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、除かれる(民法第795条)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

配偶者の直系卑属を養子とする場合、養子となる者が未成年者であれば、家庭裁判所の許可を必要とするか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない(民法第798条)

 

 

 

 

 

 ⭐︎

配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、重婚関係を生ずるが、後婚は当然には無効となるものではなく、取り消し得るものとなるにすぎないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

重ねて婚姻することは禁止されており(民法第732条)、婚姻の取消原因となるが、後婚が当然に無効となるわけではない(民法第744条第1項)

 

 

 重婚する人の意思を尊重している!

 

 

 

 

 

A男と、B女が出産したC

 

 

Aが嫡出否認の訴えを提起する場合において、Cが幼少で意思能力を有せず、かつ、Bがすでに死亡しているときには、Cの未成年後見人がいるときであっても、家庭裁判所が選任した特別代理人を相手方とするか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

嫡出否認の訴えは、子又は親権を行う母に対して行うが、親権を行う母がないときは、家庭裁判所は、特別代理人を選任しなければならない(民法第775条)。
したがって、未成年後見人がいるときであっても、家庭裁判所が選任した特別代理人を相手方とすることになる。

 

 

 

 

 

 

イ 親権者である母が、その子の継父が銀行から借り入れを行うにあたり、子の所有の不動産に抵当権を設定する行為は、利益相反行為にあたるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

判例によると、「親権者である母が、その子の継父(母の夫)が銀行から借り入れを行うにあたり、子の所有の不動産に抵当権を設定する行為は、利益相反行為にあたらない」としている(最判昭和35年7月15日)。これは、借入行為も抵当権設定行為も、母はその夫たる子の継父のためにしたものであって、親権者である母自身のためになされたものではないのだから、親権者たる母と子との間の利益相反行為にはならないのである。
したがって、上記の場面で利益相反行為にあたるとする本肢は妥当でない。

 

 

 

 

 

 

 

Aは2010年10月1日に死亡したが、Aには、Dに対する遺贈以外の遺言はなく、その死亡時に妻B、長男C、長女Dおよび次男Eがいた。

 

 

Cの相続権が侵害された場合に、CがAの死亡の時から5年以内に相続回復請求権を行使しないときは、同請求権は、時効によって消滅するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から20年を経過したときも、同様である(民法第884条)。
したがって、死亡の時から5年で相続回復請求権が時効によって消滅するわけではない。
なお、本肢では、どのような相続権の侵害があったか定かになっていないが、共同相続人の一部の者を除外して相続分の分配がなされた場合の当該除外者の侵害については、相続回復請求権の問題ではないと解されている(最大判昭和53年12月20日)。

 

 

 

 

 

 

 

 

Eが、生前Aに対して虐待をし、またはAに重大な侮辱を加えた場合には、Eは、欠格者として相続人となることができないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

相続人の欠格事由には、故意に被相続人等を死亡させて刑に処せられた場合、

 

詐欺又は強迫によって遺言の変更等させた場合

 

などがあるが、相続人が被相続人に対して虐待をし、又は重大な侮辱を加えることは、欠格事由に該当しない(民法第891条)。
なお、このような場合は、被相続人は当該相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる(民法第892条)。

 

 

 

 

 

 

 

Aの死亡の時から5年以内にB、C、D、Eの協議により遺産分割がなされない場合には、B、C、D、Eは、全員で家庭裁判所に対し遺産分割を申し立てなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

共同相続人は、原則としていつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる(民法第907条1項)。
そして、遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる(民法第907条第2項)。
したがって、「死亡の時より5年以内」としている点、「共同相続人全員で」としている点が誤りである。

 

 

 

 

相続人が被相続人から贈与された金銭をいわゆる特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合には、贈与の時の金額を相続開始のときの貨幣価値に換算した価額をもって評価するべきであるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

民法第1029条1項では「遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して、これを算定する。」と定めているところ、ここに言う「贈与した財産の価額」の算定方法について判例は「相続人が被相続人から贈与された金銭をいわゆる特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合には、

 

 

贈与の時の金額を

 

 

相続開始の時の貨幣価値に換算した価額をもって評価すべきである。」(最判昭和51年3月18日) としている。

 

 

 

 

 

遺言者の財産全部についての包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合には、遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有すると解されるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

「遺言者の財産全部の包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しない。」(最判平成8年1月26日)
本肢は、質問の趣旨が分かりづらい為、例を上げて解説する。
例えばAが遺言で、全財産1億円を愛人Bに遺贈した場合において、Aの妻Cとその子供Dのうち、妻Cだけが遺留分減殺請求権を行使して、愛人Bから遺留分2500万円を取り戻した場合、後に、子供Dが遺産分割協議を申し入れてきたとしても、この妻Cの取り戻した遺留分2500万円は、妻C個人の権利を行使して得た固有の財産であり、遺産分割協議の対象にはならないということである。

 

 

 

 

 

 

民法③

AはBに金銭を貸し付け、この貸金債権を担保するためにB所有の土地の上に建っているB所有の建物に抵当権の設定を受けて、その登記を備えた。

 

 

 

 

Aの抵当権が実行された場合、抵当権設定時に建物内に置いていたB所有の家電製品のテレビには抵当権の効力は及ばないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

抵当権の効力は、設定行為に別段の定めがない限り、抵当不動産の附加一体物に及ぶ(民法第370条)。
しかし、テレビは附加一体物には含まれないため、抵当権の効力は及ばない。

 

 

抵当権が及ぶ以下

附加一体物の具体例
建物 付合物 雨戸、入り口の扉、増築部分など
従物 ふすま、障子、畳など
土地 付合物 植木、とりはずしできない庭石など
従物 石灯籠、とりはずしできる庭石など

 

 

 

従物は独立したもの。

 

抵当権の効力は、原則として、抵当権設定当時の従物にもおよぶ。 

 

 

 

抵当権設定登記後にBが同抵当建物をEに賃貸した場合、BのAに対する債務不履行後に生じた賃料について抵当権の効力が及ぶので、抵当権の実行としてAはこの賃料から優先的に弁済を受けることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

抵当権の効力は担保債権に不履行があればその後の抵当不動産の果実に及ぶ(民法第371条)。

 

 

 

 

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抵当権の効力は、原則として、抵当権の設定された土地から生ずる天然果実にもおよぶか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

抵当権は、その担保する債権について不履行があったときは、その後に生じた抵当不動産の果実に及ぶ(民法第371条)。したがって、抵当権の効力は、原則的には天然果実におよばない。

 

 

 

 

 

 

 

 

Aが「もち米」を50キロ買う契約をB米店との間で行い、Bによる引渡しの準備がまだ終わっていない場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

引渡し場所についてA・B間で決めていなかった場合に、BはAが取りに来るまで待っていればよいか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

弁済をすべき場所について特約がなければ、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において(持参債務の原則)、それぞれしなければならない(民法第484条)。
そして、「もち米」は種類物であり、ここにいう「その他の弁済」にあたるから、Bは、債権者Aの現在の住所に持参して「もち米」を引き渡さなければならない。
したがって、「BはAが取りに来るまで待っていればよい。」とする本肢は誤りである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もち米」50キロの所有権は、目的物が特定される前でも、特約がなければ、A・B間の売買契約をした時に移転するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

「不特定物の売買においては、特段の事情のないかぎり、目的物が特定した時に買主に所有権が移転するものと解すべきである。」(最判昭和35年6月24日)
したがって、「もち米」50キロの所有権は、目的物が特定されていない場合、A・B間の売買契約をした時に移転しない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消費貸借については、返還時期の合意がないときには、貸主の請求があれば借主は直ちに返還しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

当事者が返還の時期を定めなかったときは、貸主は、

 

 

相当の期間を定めて返還の催告をすることができる(民法第591条1項)。

 


したがって、借主は相当の期間内に返還すればよく、「直ちに返還しなければならない。」わけではない。
なお、借主は、返還の催告がなかったとしても、いつでも返還をすることができる(民法第591条2項)。

 

 

 

 

 

 

使用貸借は、賃貸借と同様に借主の死亡によりその効力を失うか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

使用貸借は借主の死亡によりその効力を失うが(民法第599条)、

 

重要‼️

賃貸借は借主の死亡によっても効力は失わず、相続の対象となる❗️

 

 

 

 

 

 

債務不履行の場合は、債権者に過失があれば裁判所はそれを斟酌することができるにとどまるが、不法行為の場合は、被害者に過失があれば裁判所は必ずそれを斟酌しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、①損害賠償の責任及び②その額を定める(民法第418条)。一方、被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる(民法第722条)。 したがって、本肢は必要的考慮と任意的考慮の説明が逆になっている

 

 

 

被害者に国は優しい。

不法行為→Aボコボコにやられた、Aにも過失ある。

裁判所相手がAにも過失があるって言ってきた時に考慮しよ。

言ってくるまでは知らんぷり。

だってAかわいそうじゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

債務不履行の場合は、胎児は損害賠償請求権の主体となることができるが、不法行為の場合は、主体となることができないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

権利能力は出生によって始まるものであるため(民法第3条1項)、出生前の胎児の段階では原則として権利能力は認められないが、民法ではその例外として

 

不法行為に基づく損害賠償請求権(民法第721条)

相続(民法第886条)

遺贈(民法第965条)

については、胎児も既に生まれたものとみなされる。したがって、債務不履行不法行為の説明が逆になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

債権者代位権の要件

 

①債権保全の必要性があること

②被保全債権の弁済期が到来していること

③代位の対象の権利が代位されうる権利であること

④代位される者(債務者)が、権利の行使をいまだしていないこと

 

 

 


詐害行為取消権の要件

①被保全債権の存在

②債務者における詐害行為及び詐害の意思のあること

③受益者・転得者が詐害の事実について知っていたこと❗️

 

 

 

 

 

 

 

 

 債権者は、債務者の財産から満足を得られない場合には、債権取得前に債務者が行った贈与契約を詐害行為として取り消して財産を取り戻すことができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

 債務者の行為を詐害行為として民法第四二四条を適用するには、その行為が取消権を行使する債権者の債権発生後になされたことが必要である(最判昭和33年2月21日)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エ、債務者が第三者に金銭を贈与したことにより、自己の債権の満足が得られなくなっただけではなく、他の債権者の債権も害されるようになった場合には、取消債権者は自己の債権額を超えていても贈与された金銭の全部につき詐害行為として取り消すことができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

債権者取消権の目的物が金銭のような可分な物であるような場合は、自己の債権を越えて、取り消すことはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

債権者は自己の債権について、詐害行為として取り消し、受益者から取り戻した財産から他の債権者に優先して弁済を受けることができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 債権者取消権による取消しは、すべての債権者の利益のためにその効力を生ずるもので(民法第425条)、原則として優先して弁済を受けることはできない。もっとも、実際には金銭における債権者取消権では行使した債権者に直接返還することが認められているため、自己の有する債権と債務者へ返還する債務を相殺するとによって事実上の優先弁済を受けることができる(最判昭和37年10月9日)

 

 

 

 

 

 

 

 債権者取消権は、取消しの対象となる法律行為があったときから2年間行使しないときは、時効により消滅するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

債権者取消権は、債権者が取消しの「原因を知った時から」2年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から20年を経過したときも、同様とする(民法第426条)

 

 

 

 

 

 

 

詐害行為取消権は、総ての債権者の利益のために債務者の責任財産保全する目的において行使されるべき権利であるから、債権者が複数存在するときは、取消債権者は、総債権者の総債権額のうち自己が配当により弁済を受けるべき割合額でのみ取り消すことができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

前半の「詐害行為取消権は、総ての債権者の利益のために債務者の責任財産保全する目的において行使されるべき権利であるから」とする点は妥当であるが(民法第425条)、後半が妥当ではない。
詐害行為取消権(民法第424条、426条)は、詐害行為によって逸出した財産を取り戻し、債権者の共同担保を保全することを目的とするものであるから、それに必要な範囲において行使すれば足りる。
そして、

 

 

 

この必要な範囲とは、

 

原則として取消債権者の債権額を限度として❗️

 

(大判大正8年2月3日)、他に多くの債権者がいる場合でも、それを考慮には入れないとされている(大判大正9年12月24日)。

 

 


したがって、本肢の「自己が配当により弁済を受けるべき割合額でのみ取り消すことができる」とする記述は妥当ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相続放棄は、責任財産を積極的に減少させる行為ではなく、消極的にその増加を妨げる行為にすぎず、また、相続放棄は、身分行為であるから、他人の意思によって強制されるべきではないので、詐害行為取消権行使の対象とならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

「相続の放棄のような身分行為については、民法424条の詐害行為取消権行使の対象とならないと解するのが相当である。なんとなれば、右取消権行使の対象となる行為は、積極的に債務者の財産を減少させる行為であることを要し、消極的にその増加を妨げるにすぎないものを包含しないものと解するところ、相続の放棄は、相続人の意思からいつても、また法律上の効果からいっても、これを既得財産を積極的に減少させる行為というよりはむしろ消極的にその増加を妨げる行為にすぎないとみるのが、妥当である。
また、相続の放棄のような身分行為については、他人の意思によってこれを強制すべきでないと解するところ、もし相続の放棄を詐害行為として取り消しうるものとすれば、相続人に対し相続の承認を強制することと同じ結果となり、その不当であることは明らかである。」(最判昭和49年9月20日)。

 

 

 

 

 

 

 

遺産分割協議は、共同相続人の間で相続財産の帰属を確定させる行為であるが、相続人の意思を尊重すべき身分行為であり、詐害行為取消権の対象となる財産権を目的とする法律行為にはあたらないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

共同相続人の間で成立した遺産分割協議は、詐害行為取消権行使の対象となり得る(最判平成11年6月11日)。
なぜならば、遺産分割協議は、相続の開始によって共同相続人の共有となった相続財産について、その全部又は一部を、各相続人の単独所有とし、又は新たな共有関係に移行させることによって、相続財産の帰属を確定させるものであり、その性質上、財産権を目的とする法律行為であるということができるからである。
したがって、遺産分割協議は詐害行為取消権の対象とならないとする本肢は妥当でない。

 

 

 

 

 

 

 

 

詐害行為取消権は、総ての債権者の利益のために債務者の責任財産保全する目的において行使されるべき権利であるから、債権者が複数存在するときは、取消債権者は、総債権者の総債権額のうち自己が配当により弁済を受けるべき割合額でのみ取り消すことができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

✖️

前半の「詐害行為取消権は、総ての債権者の利益のために債務者の責任財産保全する目的において行使されるべき権利であるから」とする点は妥当であるが(民法第425条)、後半が妥当ではない。
詐害行為取消権(民法第424条、426条)は、詐害行為によって逸出した財産を取り戻し、債権者の共同担保を保全することを目的とするものであるから、それに必要な範囲において行使すれば足りる。
そして、

 

 

この必要な範囲とは、原則として取消債権者の債権額を限度として(大判大正8年2月3日)

 

 

 

 

他に多くの債権者がいる場合でも、それを考慮には入れないとされている(大判大正9年12月24日)。
したがって、本肢の「自己が配当により弁済を受けるべき割合額でのみ取り消すことができる」とする記述は妥当ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 併存的(重畳的)債務引受は、債務者(原債務者)の意思に反しても、債権者と引受人のみの契約でなすことができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

 

併存的債務引受ができる場面であるが、以下の3つが考えられる。

1 原債務者、新債務者、債権者の三面契約(契約自由の原則により、当然に可)
2 新債務者、債権者間の契約による併存的債務引受けは、原債務者の意思に反しても可
(併存的債務引受の効果は、原債務者と新債務者の連帯債務関係になるだけであり、債務引受後も、原債務者は債務を弁済することができるため)
3 原債務者、新債務者間の契約による併存的債務引受けは、第三者のためにする契約として成立し、債権者の受益の意思表示によって、債権者は新債務者に対する権利を取得する
したがって、併存的(重畳的)債務引受は、債務者(原債務者)の意思に反しても、債権者と引受人(新債務者)のみの契約でなすことができるとする本肢は妥当である。