スティーブン孝成

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会社法問題

A株式会社は、輸入業者Bとの間で牛肉の売買契約を締結し、Aの仕入れ担当者が引渡しに立ち会った。4ヶ月後に、当該牛肉に狂牛病の可能性のある危険部位があることが分かったため、直ちにBに通知した。この場合に、AはBに対して売買契約の解除、代金の減額または損害賠償を請求することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

商人間の売買において、買主は、その売買の目的物を受領したときは、遅滞なく、その物を検査しなければならない(商法第526条1項)。この場合において、買主は、当該検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする(商法第526条2項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ア、商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受け、申込みとともに受け取った物品がある場合において、その申込みを拒絶するときは、相当の期間内にその物品を相手方の費用により返還しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したときであっても、申込者の費用をもってその物品を保管しなければならない(商法第510条本文)。
したがって、相手方の費用をもって原則としてその物品を保管しなければならないが、返還する義務は無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当事者の一方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は、債権の弁済を受けるまで、債権者が占有する債務者所有の物または有価証券を留置することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は、その債権の弁済を受けるまで、その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者の所有する物又は有価証券を留置することができる(商法第521条本文)。
したがって、商事留置権が適用されるのは「当事者の一方のため」ではなく、「商人間においてその双方のため」に商行為となる行為である。
なお、商事留置権は、民法留置権民法第295条)と異なり、目的物と被担保債権の間に牽連性が要求されない。

 

 

 

 

 

 

発起設立または募集設立のいずれの方法による場合であっても、発起人でない者が、会社設立の広告等において、自己の名または名称および会社設立を賛助する旨の記載を承諾したときには、当該発起人でない者は発起人とみなされ、発起人と同一の責任を負うか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

条文によると、募集設立の場合において、発起人以外の者が当該募集の広告その他当該募集に関する書面又は電磁的記録に自己の氏名又は名称及び株式会社の設立を賛助する旨を記載し、又は記録することを承諾した者は発起人とみなされる(会社法第103条4項、第57条1項)。これは「疑似発起人の責任」と呼ばれるもので、発起設立の場面では適用のない条文である。
したがって発起設立の場面においても、疑似発起人の責任についての規定が適用されるとする本肢は妥当でない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ア 発起人は、設立時発行株式を引き受ける者の募集をする旨を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

条文によると、発起人は、~中略~、設立時発行株式を引き受ける者の募集をする旨を定めることができるとされている(会社法第57条第1項)。そして条文は、発起人は、当該募集をする旨を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならないとしている(会社法第57条第2項)。
したがって、募集をする旨を定めようとするときは、発起人全員の同意が必要であるとする本肢は妥当である。
ところで、株式会社の設立においては、本肢以外の場面でも、ある事項について「発起人全員の同意」が求められている。以下、参考にしてほしい。

発起人全員の同意が求められるもの
設立時に発行する株式に関する事項の決定(会社法32条
現物出資を行う者がいる場合の対抗要件の具備(会社法第34条)
発行可能株式総数に関する定款の定めの設定(会社法第37条)
設立時募集株式に関する事項の決定(会社法第58条)
※上記表の条文は、いずれも一度は確認をして欲しい条文である。

 

 

 

 

 

 

 

発起人または設立時募集株式の引受人が払い込む金銭の額および給付する財産の額の合計が、定款に定められた設立に際して出資される財産の価額またはその最低額に満たない場合には、発起人および設立時取締役は、連帯して、その不足額を払い込む義務を負うか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

条文によると、「株式会社の定款には、設立に際して出資される財産の価額又はその最低額を記載し、又は記録しなければならない」とされている(会社法第27条4号)。
しかしながら、発起人等の引受人が払い込む金銭の額および給付する財産の額の合計が、定款に記載された「設立に際して出資される財産の価額またはその最低額」に満たない場合でも、発起人等には、不足額を払い込む義務はない❣️

 


したがって、当該場面で不足額を払い込む義務があるとする本肢は妥当でない。

ところで、株式会社の「設立無効の訴え」を提訴するためには、無効原因が必要であり、その無効原因は客観的無効原因(簡単に述べると条文違反)に限られるとされる。そして本肢の場面は、客観的無効原因にあたり、設立無効の訴えによって会社の存在が否定されることになりかねないことを付け加えておく。

 

 

 

 

 

 

設立時発行株式の総額は、設立しようとする会社が公開会社でない場合を除いて、発行可能株式総数の4分の1を下ることはできないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→◯

 

条文によると、「設立時発行株式の総数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることができない。ただし、設立しようとする株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない」とされている(会社法第37条3項)。いわゆる「4倍規制(4倍ルール)」である。
したがって、本肢は妥当である。

以下、余談である。
公開会社のみに「4倍規制」が存在する理由は以下の通りである。
公開会社では、募集株式発行は取締役会で決定することができる。これは募集株式による資金調達は経営面からも重要であるためである。しかし、もし公開会社で4倍規制がなかったら、取締役会が恣意的に株主比率を変更することができ、既存株主の会社に対する影響力を少なくすることが出来てしまうのである。
なお、非公開会社には4倍規制がない。非公開会社では募集株式発行をする際に株主総会の特別決議が必要であり、上記のような取締役会による権利の濫用は難しいからである。

 

 

 

 

 

 

 

会社がその成立後2年以内に当該会社の成立前から存在する財産であって事業のために継続して使用するものを純資産の額の5分の1以上に当たる対価で取得する場合には、定款を変更して、目的となる財産、その価額および譲渡人の氏名または名称を定款に記載または記録しなければ、その効力を生じないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本肢は、事後設立(変態現物出資ともいう)についてである。
事後設立は、現物出資及び財産引受の規制の潜脱に利用される可能性があるため、株主総会の特別決議が要求されている(会社法制定前は検査役の検査も求められていたが削除された。)。
すなわち、株式会社(会社法の発起設立又は募集設立したものに限る)の成立後2年以内におけるその成立前から存在する財産(純資産5分の1未満を除く)であってその事業のために継続して使用するものを取得する場合、その効力発生日の前日までに、株主総会の特別決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない(会社法第467条5号、309条2項11号)。
したがって、株主総会の特別決議が求められるだけで、定款の相対的記載事項ではない。

 

 

 

 

 



 

 設立時取締役は、募集株式の払込期日または払込期間経過後、設立登記の前までに、創立総会を招集しなければならないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

募集設立の場合、発起人は、創立総会を招集しなければならない(会社法第65条1項)。
したがって、募集株式の払込期日又は払込期間経過後、設立登記の前までに、創立総会を招集しなければならないのは、『設立時取締役』ではなく、『発起人』である。
なお、発起人は、この場合においては、必要があると認めるときは、いつでも、創立総会を招集することができる(会社法第65条2項)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創立総会における普通決議は、株主総会における普通決議と同じく、定款に別段の定めがない限り、議決権の過半数を有する設立時株主が出席し、出席した設立時株主の議決権の過半数の賛成により成立するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

創立総会の決議は、当該創立総会において議決権を行使することができる設立時株主の議決権の過半数であって、出席した当該設立時株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う(会社法第73条1項)。

 

ポイントは議決権の過半数❗️

 

 

 

 

 創立そっか→過半数‼️

 

 

 

 

 

創立総会での決議により定款が変更された場合には、当該決議に反対した設立時株主は、会社成立後において、当該株式の買取りを請求することができるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

 

会社法第97条に「創立総会において、第28条各号に掲げる事項(変態設立事項)を変更する定款の変更の決議をした場合には、当該創立総会においてその変更に反対した設立時株主は、当該決議後2週間以内に限り、その設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができる」とする規定がある。
当該規定は、会社成立後の「株式買取請求(会社法第116条)」に代わるものである。
したがって、創立総会の決議後2週間内に限って株式の引き受けを取り消すことができるのであって、「会社成立後において、当該株式の買取りを請求することができる。」わけではない。

 

変態設立事項

内容は、①現物出資 ②財産引受 ③発起人がうける特別利益・報酬 ④会社の負担になる設立費用 

 

②「譲り受けることを約した財産及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称」である(会社法第28条2号)

 

 

 

 

 

 

設立時取締役は、その選任の日から会社の設立の登記がなされるまでの期間において、発起人に代わって設立中の会社のすべての業務を行う権限を有するか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

設立時取締役は、発起人に対する監督機関の役割を担っており、その権限は、設立事項の調査等、一定の行為にすぎず(会社法第46条1項、93条1項)、発起人に代わって設立中の会社のすべての業務を行う権限はない。

 

 

 

 

 

 

 

発起人は、設立時発行株式の引受け後遅滞なく、その引き受けた設立時発行株式につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、又はその出資に係る金銭以外の財産の全部の給付が必要であるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→✖️

発起人は、設立時発行株式の引受け後遅滞なく、その引き受けた設立時発行株式につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、又はその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければならない。ただし、発起人全員の同意があるときは、登記、登録その他権利の設定又は移転を第三者に対抗するために必要な行為は、株式会社の成立後にすることを妨げない(会社法第34条)。